青い空の郷について
「すべての優先は利用者さまに」
地域で一番親切な介護老人保健施設を目指します。
遠くに北六甲の山並みを望むことのできる、恵まれた自然環境の中に建つ介護老人保健施設です。
当施設は、兵庫県下では唯一、全床(100床)認知症の方を対象としており、施設入所のほか、デイケアやショートステイ、訪問リハビリテーションも行っています。
また、「地域で一番親切な介護老人保健施設」「地域の全ての認知症をお持ちの方のお役に立てる施設」となることを目標に2007年、当時では認知度も低く支援も充分ではなかった若年性認知症の方への支援を行うために、ご本人さま・ご家族さまが集える場として「若年性認知症サロン」を立ち上げました。
更に2014年には「若年性認知症デイケア」を立ち上げ、現在も定期的に開催・運営を行っています。
ありまこうげんグループ 理念
青い空の郷は、ありまこうげんグループに
所属しています。
- 愛の心で医療・福祉に奉仕を
- 和の心で協力一致を
- 励む心で創意工夫を
青い空の郷 基本理念
- 1
- 病状安定期の認知症を有する方に対し、お一人おひとりに応じたリハビリテーション、
看護・介護を中心としたケアを提供する。
- 2
- 家庭的な雰囲気で利用者さまの自立を支援し、可能な限り在宅復帰を促進する。
- 3
- 地域との結びつきを強化し、地域の活動や人財育成に貢献する。
- 4
- デイケア・訪問リハビリテーションを通じ、在宅ケアの支援を行う。
青い空の郷 基本方針
- 1
- 利用者さまの尊厳を守り、利用者さま中心のケアを提供する。
- 2
- 安全安心とともに利用者さまの生活の質にも配慮した環境を提供する。
- 3
- 認知症ケアへの高い知識と技術を習得し、自己実現を推進する。
- 4
- 多職種の連携を深め、できる限り利用者さまの自立を支援する。
- 5
- ありまこうげんグループ全事業とともに地域に貢献する。
- 6
- 利用者さま、ご家族さまからのご意見を尊重し、守秘義務を守り、人権に配慮したケアを提供する。
特徴
チームケア
医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、相談員、管理栄養士など、多職種が連携して利用者さまへのケアを提供しています。
それぞれの専門性や知識、技術を活かしながら互いに理解し、目的と情報を共有して連携・補完しあうことで多角的な視点と柔軟な思考が生まれ、きめ細かく質の高いサービスの提供につながっています。
ユマニチュードの実践
もう一人の温かい家族のような存在
~自分の大切な人を看るように~
皆さまは「ユマニチュード」という言葉をご存知ですか?ユマニチュードは、「あなたを大切に思っていますよ」「あなたは私にとって大切な存在ですよ」ということを、相手に分かるように伝えるためのケアメソッドで、フランスで生まれました。
ユマニチュードは、「見る・話す・触れる・立つ」という4つの技術を組み合わせながら、5つのステップである「出会いの準備~再会の約束」までを物語のように一連の流れでおこないます。ケアをする人中心でもケアを受ける人中心でもなく、両者の絆を大切にとらえることで、ケアを受ける方とケアをする方(介護職や家族など)どちらもが穏やかな気持ちで日々を過ごせるようになります。
私は、スタッフから「ユマニチュードをやっても効果がなかった」という意見をもらったことがあります。ユマニチュードの手法で対応しても、介護抵抗や暴力行為を受けたというのです。ユマニチュードは5つのステップを踏んで行うケアです。また、その人に合ったレベル設定をしなければなりません。さらに「つもり声かけ」をしていてはケアを受け入れてもらえないのは当然です。きちんとユマニチュードを行うには、きちんとした理解と正しい手法で行うことが必要です。また、ユマニチュードは、相手に「心地良い」という感情記憶を残すケアです。即効性のあるケアではないと思います。だんだんと「快」の感情記憶を残していって、「この人なら…」と受け入れてもらえるものと私は思っています。はじめにユマニチュードは「あなたのことを大切に思っている」というメッセージを送るケアと申し上げましたが、私はもう一つの解釈として、「私(介護者)のことを認めてもらう」ためのケアとも言えるのではないかと思います。ユマニチュードはよく「魔法のような…」と言われますが、これは魔法ではありません。誰もが学ぶことが出来、実践することが可能な具体的な技術です。職員一人ひとりがユマニチュードを習得し、効果的に実践して、より良いケアにつながっていける施設に成長できるよう努めていきたいと思います。
4つの技術を組み合わせて
01見る
目線を合わせる、正面から顔を近づけるなど。
02話す
低く穏やかに話す、前向きな言葉を選ぶなど。
03立つ
さまざまな生理機能を働かせるために、ケアを行う際に立つ時間を設ける。
04触れる
つかまない、鈍感な場所から触れるなど。
ナイスプレーカードの取り組み
ー 褒めあう風土の醸成 ー
青い空の郷では、以前から、職員がお互いの良いところを認め合うという取り組みを進めています。称して「ナイスプレーカード」。
良いケアをして当たり前という介護業界の文化の中で、ちょっとした気づきでご本人にとって良いケアにつながったことや丁寧な対応をしている場面を見たとき、それに気づいた職員から「ナイスプレーカード」が手渡されます。
一例をあげると…
「(カンファレンスの場面でのことを取り上げて)ご本人の訴えに丁寧に耳を傾け、ご本人の立場になってケアの方法に対して意見を言われた様子に感心しました。見習いたいと思います。」
「専門的な立場からケアについてのアドバイスをしてくれた上に、わかりやすく紙にまとめてくれました。ありがとう。これからの参考にします。」
「業務が遅れたのを知って手伝ってくれてありがとうございました。本当に助かりました。周囲に対する気遣いを見習いたいと思います。」
などなど
もらった人にすれば、周りの人から認められたことで仕事に対する動機づけになりますし、ほかの職員の模範となることは職場全体にも良い影響となって広がります。
たくさんもらう人も評価されるのですが、たくさん渡せた人も高く評価されることがこの取り組みの特徴です。なぜなら、ほかの職員の良い介護を見習おうとする姿勢がないとナイスプレーカードを渡すことができないからです。